ペットショップの本音「オシッコ・・・」

今日は、ペットショップの本音です。
ペットショップの永遠の課題です。
言いたくても言えないお店さんがほとんどですが、私は言っちゃいます。ダメでしょうか・・。

ワンちゃんに・・・
「店内でオシッコさせないで下さい。」

はい。犬なんである程度仕方ないです。
美容室の行き帰りに、1度や2度はやってしまうこともあると思います。仕方ないと思います。
でも次からは、お家でさせてくるとか、抱っこしておくとか、マナーベルトするとか、頑張ってしつけるとか・・・。
これを言うと・・・店員の癖に生意気だとか、客に対して言うことかなど・・・いい気をさせないことも解ってます。

ほとんどの方は謝って下さって、もちろん次から気を付けて下さります。
でもひどい場合は、オシッコしたことを言っても下さらないですし、
「またしちゃいましたね」→「あらそう。」ってくらいです。
飼い主様は全く気にされていないので、店内はオシッコだらけです。
私は、雑巾と消臭剤を持って、ワンちゃんと一緒で四つんばいになって店内をはいずり回ることになります。
犬はお客様ですが、次々となされるオシッコをずっと拭いて回ってるとなんというか・・・泣きそうになりますよ。

四つんばいになって床拭くくらいいいです。
商品がダメになるのは厳しいです。
ひどいワンちゃんは大抵男の子ですので、チャ~っといくとかなり広範囲に飛び散ってます。
染み込んでしまう紙のシールが付いている商品は完全にダメですし、
その他も消臭剤で拭いても、もう売れません。
当店でも、ドライフードだって大袋ですと¥18000とかします。
重ねているので2~3袋ダメになります。
缶詰なども重ねてキレイに並べているので、1個¥400くらいの缶詰が何十個もダメになったりします。

お客様と言い合いになって、お客様の目の前でわざとゴミ箱にバンバン商品を捨てまくったこともあります。
弁償すると言う方もいますが、そういう問題でもないです。
それと・・・1万円を超えるあたりから大抵のお客様はいつの間にかいなくなってます。
(実際は捨てずに事情を説明して愛護団体さんに寄付します)

「犬が来る店なんだから、こんなとこに置くほうが悪い」って言われたこともあります。
努力はしてますよ。商品棚の一番下はできるだけ箱や引き出しにしてオシッコがかからない在庫置き場にしています。
人気エリアの通路の角はビニールシートを張ってます。
大袋のフードもシートでかぶせています。
それでも酷かった時期は、当店みたいに小さいお店でも、月に2~5万くらいはオシッコでダメになってました。
昨日だってカットのあとレジの前でやっちゃったワンちゃんはいましたが、
「やっちゃった」くらいですと陳列の工夫などこちらの努力で商品は大丈夫です。
男の子で酷い場合は、足上げて犬からすると缶詰なりフードなりめがけてかけようとしてかけているので、
こちらの努力だけではなかなか防げません。

バルをオープンさせて最初本当にお客様が少なく全然ダメで頑張って頑張って我慢して我慢してましたけど、ある時本当に酷くて我慢できなくなって、帰ってくださいと言ってしまいました。
「わかってくださるお客様だけでいいや」と決めてから・・・・
考えてみると、当店は去年一回もオシッコで商品ダメになってないです。
これでも18年?この仕事してますが、初めてですごいことです。

そうなんです。
永遠の課題と言いながらも、当店は7~8年くらいかかって解決してしまいました。
本当に話を聞いて下さってマナーが良くなったというのもありますが、
実際のところは、そういうお客様は来なくなったと言うのが正しいです。
それだけでもお客様を減らしてますし、私のことも大嫌いだと思いますので評判も悪いでしょうね。
それと自分の中で、嫌な店主になるだけでなく、心にゆとりができました。遅いですね(笑)。
商品がダメになった時に、「愛護団体さんに寄付できる」「ワンちゃんを助けられる」って思うようにしたんです。
その方がしっかり伝わるし、ご理解頂けて、ずっと応援して下さる良い常連様になります。
その結果、お客様追い出すような店主なのに、本当に当店のお客様は皆様いい人ばっかりです。
すごいですよ。こんなお店見たことないです。
感謝しています。



オマケ・・・
お届けの商品にオシッコがかかっていることは無いです。
もうされなくなりましたし、万が一今後されても寄付できるので販売しません。
管理は、私だけでなく、お店の愛犬達もしていて、私の視覚や嗅覚で気が付かなくても、
彼らが教えてくれます。「ここ誰かシッコしてるで・・・」って。