同じような病気でたどりついて下さった方、他のお客様もですが、「奇跡が起きて余命よりも長生きした」と言う訳ではありません。
見ない方がいい飼い主さんもいらっしゃると思います。

こんなの書かない残さない方が良いのかもしれません。(そう思った時は消します)
間違いや批判もあるかもしれません。

でも私達は後悔も何も一切ない、やり切った、これ以上はできなかった。
ポッケも妻も私も頑張ったお話です。

 

 

【ポッケの闘病記~鼻腔内腫瘍・放射線治療~】


ポッケは、14歳で今年(2020年)の5月で15歳でした。
妻は香川出身で、私と結婚するまで妻とポッケは7年間二人暮らしでした。
ずっと二人暮らしで、私とうまくいかなかった時、私の仕事を支えるためにトリマーの学校へ通った2年間、学校出てすぐお店のトリミングを任された時・・・ずっと妻のそばで心の支えになってくれました。
 
始めに異常に気が付いたのは1月末です。
お散歩中にしばらくクシャミが止らなくなりました。
でもその時だけだったので、なにか吸い込んだのかな・・・という程度でした。

それでもやっぱり少しクシャミが多いのと、左目だけやや瞬膜が出てくるので2月4日に動物病院へ行きました。
嫌な予感(片目だけ片方の鼻だけ鼻水)があったので、始めから腫瘍の認定医で、通える範囲で最も経験があると思える先生に見せました。 松原動物病院さんです。

でも鼻炎では?と言う診断でした。

お薬を1週間分もらいましたが、4日後には左目がほんの少し飛び出している、鼻炎などでないと確信しました。
これは腫瘍で、しかもかなりたちの悪く進行が速い悪性だとほぼ確信しました。

もちろんすぐに受診しました。
やはり鼻の奥の癌や腫瘍の疑いで、CTやMRIが必要です。

病院選びのご相談もたくさん受けます。
飼い主さんが「信頼」できる近くの病院がいいと思います。
でもこういう時は「設備」が全然違います。
いくらいい人、信頼できると言っても設備には勝てない時があります。
それと最近の大きな病院ではそれぞれ専門の先生がいて、さらにその専門の先生が何人もいて得意分野にしている病院もあります。
例えば近くなら松原さんは腫瘍の専門医が4人もいます。
普通の先生が1~2例しか見たことない病気を、紹介などで毎年何十例も治療していることもあり、病気が特定されるとその差もかなりあります。

信頼できる先生にすべて委ねるのも間違いではありません。
必要があれば他の病院を紹介して下さったりしますからね。

信頼のほか「距離が近い」と言うのもすごく大きいです。
待ち時間も合わせれば、ワンちゃんもネコちゃんも飼い主さんも大きな負担になりますからね。
 
先生がお一人など普通の病院では、たいていCTは撮れません。
始めの診断だけでなく、治療の経過観察のために必要だったりするので、そのたびに大学病院など予約が必要で非常に効率が悪くなり、やはり設備の整った病院の方が有利な場合も多いです。

松原さんはCTは撮れますがMRIは撮れません。
最初からCTの撮れる松原さんへ行ったのですが、ポッケの場合は鼻の奥へ腫瘍が進んでいる可能性があり、脳までしっかり見れるMRIも必要ではとのことでした。
最短で予約できる施設で2月14日でした。
この日も午前はお店を休ませて頂いて行ったのでこれ以上早くは動けなかったです。

検査の結果はやはり鼻腔内腫瘍でした。
ほとんどが悪性で、余命も短い難しい癌です。
種類もあって鼻腔腺癌と猫ちゃんなら鼻腔内リンパ腫なんかが多いのですが、ポッケの場合はもう大きくなっていて特定できませんでした。
とても進行の早い悪いものだということです。
すでに骨も溶かし、脳にまで浸潤している末期の危険な状態です。

普通は鼻血など初期症状が出るのですが、ポッケはほとんど症状もなく、それでも早めに獣医さんへ行きましたが見慣れた先生でも「鼻炎」だったので、これ以上早く発見はできなかったと思います。

それと、犬や猫のCTやMRIは基本全身麻酔です。リスクがあります。
費用も10万前後~両方撮れば20万近くかかります。
獣医さんも飼い主さん側も、気軽に「早めの検査」とか「念の為に検査」ってできないので、犬猫の場合このように発見が遅れてしまうことは仕方ないと思います。

もう娘の命がわずかなんだ
と言う事実を突き付けられました。

2月11日まで狭山池1周(1時間近く)元気にお散歩しています。
それが14日にこのままでは危ないと言われます。
あまりにも急で、特に妻は受け入れられませんでした。

でもこの1週間で急に左目が斜視になり見る見る飛び出し、ちょっと他人には見せられないようなお顔になってしまいました。
元気もどんどん無くなり、恐ろしく早く進行しているのが解ります。

犬や猫も癌はすごく多く、半分近くの子がなってしまいます。
私は何頭も看取ってきていますが、癌は一度も経験がありませんでした。
だから、添加物などをさけ、誰よりも良い食事をしていると思っている我が子は癌になんてならないと思ってました。
でも、もうすぐ15歳ですからね。
チワワに限定しても平均寿命くらいですよね。

鼻腔内腫瘍の治療は、放射線治療が第一選択です。
手術などは脳まで深く浸潤しているポッケには不可能でした。
抗がん剤などお薬だけでは、ほとんど成果の上がらない癌です。

放射線治療は二つの設備があります。
「オルソボルテージ」と「メガボルテージ」です。

「オルソボルテージ」

工業用の設備で一定方向からしかあてられず、的を絞るのも難しいそうです。
骨などで邪魔されて、メガボルテージに比べると体の奥にある癌まで届きにくいそうです。
松原動物病院でも可能で入院せずに通えます。
成果はメガボルテージには劣ります。
毎回全身麻酔です。
基本的には、治すと言うよりかは緩和治療です。

「メガボルテージ」

ぐるりと回っていろんな方向から放射線を当てることが可能で、CT画像とリンクしてどの角度からどのように放射線を当てるかコンピュータでシュミレーション・プランニングできる立派な人間用高度医療設備です。
深度が深く奥の方まで効率的にあてることが可能です。
治療成績や余命の平均値もオルソボルテージの倍くらいになります。
完治に近いような何年も頑張れた例もたくさんあります。(当店のお客様にもいます)
でも特別な資格が必要だったり、日本でも増えたとはいえ、各大学病院など数えるほどしか設備がないです。
大阪でしたら、府大の動物病院です。
でも府大を選択した場合、最短で予約が1ヶ月ほど先でした。
関東ならタイミングが悪いと2~3か月先になってしまうそうです。

民間でできる一番近くは、三重県の「南動物病院」さんで、最短の予約が21日でした。
松原さんともうまく連携をとって頂ける病院です。
治療の基本は、1週間に3~5回、3週間~5週間かけて合計14~24回です。
通院が不可能な場合は、2週間~1ヶ月前後の長期入院になります。
毎回全身麻酔は同じです。
この時はうまく治療できればGWまで大丈夫だと言って頂けました。
最先端の高度医療で、治療費は80~120万くらいかかります。

どちらの治療を選択するか迫られます。
府大での治療は1か月先なので却下。
成果は劣っても離れなくて済んで、近くで通院も楽なのは松原さん。
ポッケの負担も仕事へ負担も影響も少ない。

成果を求めるなら南さんになりますが、離れたくない・・・。
残り少ないのならできるだけポッケの負担を減らしたいと思うのですが、でもあまりにも急で・・・
このままでは数日とか数週間?その期間をどう過ごす? 頭が全然ついて行かない。理解できない・・・。
妻は毎日泣いてしまうようになりました。

やっぱり、失いたくない・・・


治療方針を悩んでいつもお客様の相談を受けていますが、自分達も同じで弱かったです。

偶然にも悩んでいる間に、お客様のワンちゃん(ハグちゃん)が来てくれました。
ハグちゃんは、7歳の時に同じ鼻腔内腫瘍で脳まで浸潤していましたが、手術と放射線治療で頑張って今10歳です。
ハグちゃんのお母さんから、すてきなお言葉を頂きました。
我が子がどうしたいか悩んだとき、「自分(飼い主)がこうしたいと思ったことが、我が子もそうしたいと思ったこと」
頑張ったらハグちゃんみたいに治る!
・・・でもポッケはもうすぐ15歳、しかもかなり悪質な癌で末期・・・

また別の癌で手術中に愛犬を亡くした経験のあるお客様もご来店いただきました。
入院とかさせたくない、やっぱり1日も離れたくない・・・
でもあきらめる?・・・ あんなに元気だったのに、失うの?本当にいなくなるの?

決められませんでした。
どんどん悪化しているのがわかり、治療成果の高い南さんを選択しても、1週間先の21日まで持つのかさえ心配でした。

ずるくていけないことだったかもしれませんが、松原さんの先生には無理を言って、両方視野に入れました。
とりあえず21日は南動物病院さんを予約し、それまで観察して場合によっては松原さんでもって両方予約するようなカタチです。

これお店でもお客様に言ってしまう時があります。
「ちょっと我がまま言ってみませんか?」とか、「ちょっと電話してみませんか?」って。
自分の愛犬を守るためちょっとわがまま言ったり、わからないことや不安があれば電話してもいいと思います。
松原動物病院の中川先生は、2日間で合計したら・・・4回かな・・・決められないので電話で相談してくださいました。
忙しくて見て頂けない日があったり予約のみだったり、腫瘍でないと見て頂けなかったりしますが、松原さんなら中川先生はイイ先生で、小山田先生も有名ですよ。

17日は午前松原動物病院さんで状態の確認と相談。
18日も午前に松原さんで診察と相談、そして・・・午後は神頼み!

奈良県吉野にある「吉水神社」です。 是非おすすめです。
コワモテ?宮司さんはワンコ大好きで・・・これ言って良いのかな?病気の時とかは無料でご祈祷して下さったり抱っこしてくれます。 電話必須です。
この日は、お留守の日で会えませんでした・・・。
同じように癌で頑張っている飼い主さんにご紹介して、行って下さった方はとても喜んでらっしゃいます。
元々、後醍醐天皇がワンコ好きで柴犬を大切にかかえて京都から逃げて来てかくまわれた・・・って言う神社です。
本当におすすめなので是非行って下さい。
ポッケも帰ってくるとめちゃくちゃ元気になっていて、なんとオモチャで遊びだしたんです。
4~5日前からお散歩もダメでオモチャなんて全くだったのに・・・不思議体験でした。
ここの神社きっとなにかありますよ。

注意点が・・・
ドッキリかと思うような見たこともない道です。大きな車は無理かと・・。
狭いだけではなく、真ん中が階段でタイヤとタイヤの真ん中に階段が来るように坂を上ると言う・・。
大きな車は少し離れたところに駐車場があります。
あとこれからのお花見のシーズンはややこしいと思います。


松原さんで見てもらいながらも、21日まで気が気じゃなかったです。
どんどん悪化して、元気もないし目玉は落ちそうなほど飛び出し、呼吸も苦しくなってきました。

何とか21日までもって三重の南動物病院さんへ行くことができました。
治療方針も決めなくていけませんし、放射線治療も毎回全身麻酔でリスクもあります。
片道2時間ほどで、妻一人で行かせて、治療中に何かあった時、一人で帰り2時間運転できないと思います。
ポッケも妻も心配で臨時休業にさせて頂きました。

関東からもたくさんの患者さんが来るような病院です。
最先端の設備で高度医療を受けることができます。 
忍者で有名な伊賀で周りは畑畑。
だからかもしれないですが、大阪でも都会の病院と比べると・・・高度医療や最先端の中にもちょっと田舎っぽさ? 言い方変えると暖かい感じがあります。
例えば、受付にいた看護師さんがやたらフランクでみんな知り合いで友達なのかなと思ってしまいました。
質問すると・・「うんうん、わかった、先生に聞いてくるわ」 ・・・所見でもそうなんだ・・・
毎回全身麻酔で、自分の愛犬が死ぬかも知れないような心境なので、私は安心できて好感が持てました。
大丈夫、大丈夫、みんな頑張ってるからって。

もう一度CTを撮りました。
この1週間でも悪化し癌は脳へかなり入り込んでいます。
CT画像を見ると素人が見ても深刻なのが解ります。
小さなポッケのお顔の中にゴルフボールくらいはありそうな腫瘍が・・・。
かなり悪質なタイプで、発生は2ヶ月くらい前ではないかとのことでした。

結局、2週間も預けるような積極的な治療はできない状態でした。

どれだけ悩んでもこんな風に状況は変わります。
悩んでも決断すれば選択肢が増えたり、ポッケのように減ってしまったりします。
後悔しない選択?そんなんのわかりません。無いかもしれません。
良く考えて決断したならそれが正解です。
どちらが正しいかより選んだ道を信じて頑張ることが大切です。

ポッケは、積極的な治療や根治は不可能で、余命もうまく治療できて1~2ヶ月・・・。
1週間に2回、合計6回が目標の緩和治療になりました。 放射線治療中は進行を抑えられるのではと言う治療です。
 
そんな・・・うそやろ・・・夢かな・・・
 やっぱり急すぎて自分達の心もどうコントロールして良いのか解らなくなりました。

放射線の治療中、南動物病院さんですごいワンちゃんと飼い主さんに出会いました。

ダックスの「にっきちゃん」
なんと19歳で放射線治療を受け無事乗り越えた!
にっきちゃんは、お口の癌で3回の放射線治療だったそうです。
3回とはいえ、3回全身麻酔ですよ。
飼い主さんは東京からお車で4~5時間かけて通院!
19歳で放射線治療を決断する飼い主さんも病院も、乗り越えたにっきちゃんもすごい!

ポッケの放射線治療も無事に受けることができました。
毎回、朝預けて夕方お迎えです。
28日もお店を休ませて頂きました。

放射線治療も実は80%ほどしか効果・成果(反応)がでません。
有り難いことにポッケはその80%には入れました。
2回目を終えた時に、飛び出した左目は、ほぼ治ってました。
可愛い顔に戻り、息苦しいのも治まって良く眠れるようになりました。 すごくうれしくて・・・。

でも、3回目を終えた28日から容態が急に悪くなりました。
気圧の変化などによる影響もあるのか、脳から神経症状が出始め、痛みも出始めました。

ポッケ!良く頑張ったな・・・ 可愛いお顔に戻れたな・・・。

29日も松原動物病院へ。
3月1日からはもう立てなくなりました。
3月2日も松原動物病院です。点滴や注射でできる措置をして頂きます。
3月3日は南動物病院さんですが、やはり4回目の放射線治療はできませんでした。
6回が目標だった放射線は3回で断念です。
放射線治療の麻酔、ステロイドや痛みどめの影響で、胃腸炎や膵炎を起こしお腹が動かない状態です。 膵炎も場合によってはすぐに命を落としますから。

日々急激に悪化します。
お腹の問題だけでなく、小さなチワワのポッケの頭の中には大きな腫瘍があり圧迫されたり、放射線治療の成果で急に縮んだり・・・その影響で神経症状の他、おそらく頭痛やめまいが相当激しくなってしました。
1日のうちでも午前より午後が衰弱しています。
もう首も起こせずお水も自分で飲めません。

オシッコもオムツで、お水も少しずつ舐めさせて、食事も栄養剤を少しずつ舐めさせる。
妻は日頃から、「ポッケがお婆ちゃんになったら、オムツや介護をして恩返しをする」って言ってました。

ポッケ、その小さな体で、しんどいのに怖いのに・・・放射線も頑張って、その時間を作ってくれたんやな・・・
ありがとうな・・・

3月4日はお店は営業していましたが、バックヤードから泣き叫ぶポッケの声が店中に響き、たくさんのお客様に嫌な思いをさせてしまいました。
「なにこれ?最後みんなこうなるの?どうもできないの?私どうしよ?こんなん無理、ギャー!」って走ってっちゃったお母さんがいます。 大丈夫かな・・・すみません。
でもこうなってしまうこともあります。
私達も自分の娘が泣き叫ぶのを聞き続けるのは、なかなかつらかったです。

この日は美容室の予約がいっぱいで病院へ行けませんでした。 (行ってもできることは限られますが)
妻も歯を食いしばって、ワンちゃん達のカットをすべて無事にこなしてくれました。
ポッケは、酷い頭痛やめまい、体中が痛かったようで、激しい痛みや苦痛を与えてしまいました。
お天気や気圧でずいぶんマシな日もあり、頑張ればまた少し回復するのでは?と言う気持ちを捨てられませんでした。

安楽死も考えましたが、ちょっと前まで1時間もお散歩できて元気だったのに、この悪化のスピードに心が付いていけませんでした。
できるだけ苦痛を与えず穏やかに看取りたいと頭では考えても心が付いていけず・・・ やっぱり、失いたくない・・・ちょっとでも一緒にいたい。
 
5日も通常通り営業しました。
終始泣き叫ぶのを聞きながらはつらいですが、自宅で一人にはできませんでした。
5日は夕方から予約を開けていたので、妻一人で松原さんへ行く予定でしたが、状態が違うのが解ったので、妻一人で行かせるのが心配で、夕方から休んでしまいました。

私は普通の人よりはできます。
もう15年以上も前ですが、仔犬子猫を無茶苦茶販売するお店で働いていました。
ブームもあって滅茶苦茶売れ、その裏側は皆様が想像できないような世界です。 タブン皆様の想像の10倍以上は売れて・・・
心臓マッサージや人工呼吸、静脈からの点滴、輸血くらいまで教わって自分でしていました。

入院も嫌だし通院のポッケの負担も考え先生に無理を言って、必要なものをすべて持ちかえり全部自宅でします。
麻薬のような強い痛みどめの注射、お腹を動かすお薬の注射、点滴セット、癲癇発作用の座薬。
 でも、座薬や強い痛みどめは、少ししかもらえませんでした。
一定量を超えると人も眠らせてしまえますからね。

病院で入院中に亡くなるのは残念です。
皆さんも点滴やお注射は先生に教えてもらえばできます。 させてくれる先生も多いです。
酸素室だって自宅にレンタルで設置できます。
責任も判断も飼い主さんに委ねられますが、可能な限り飼い主さんがお家で頑張って欲しいです。
自宅で看取るのを手伝うお仕事をしたいとさえ思います。

よし!ポッケ、スーパー父ちゃんと母ちゃんがずっと一緒やからな!頑張ろな。
先生も「次は日曜日と火曜日に」って応援して下さったので、妻も安心してやる気になってくれました。
安楽死なんてしなくていい、日曜日・火曜日まで頑張れるって・・・

それもつかの間・・・
気持ちを切り合えて病院の駐車場を出ようとした時に激しい発作を起こしました。

駐車場で立ちすくむ妻も放心状態・・・
過呼吸や倒れていないのと周りに人がいたのを確認して妻よりポッケ優先で再び病院へダッシュ・・。
運転中でなくて良かった・・・お休み頂いて一緒で良かった・・・

ポッケは、応急措置のお薬で治まり、ひとまず落ち着きました。
この時、ポッケの状態を見て、先生は剤薬など強いお薬を増やしてくれました。
・・・そうか・・・先生が想像するよりも早い、悪いんか・・・
顔色で感じてしまいます・・・日曜日?火曜日まで持たない?・・・

無事に帰宅後23時頃から再び激しく痛み泣き叫びます。
傷み止めの注射・・・さすがほぼ麻薬、すぐに治まった・・・と思ったのに、1時間程度でまた激しく痛みます。
どうなっているんだろう・・・苦痛は痛みだけじゃないな・・・

どうする?ポッケ・・・

傷み止めの限界量は聞いていたので、悩んでいる間に、今度は再び癲癇発作・・・
悪魔に取りつかれたようなポッケの姿を初めて見る妻もパニックとショック状態の繰り返し・・・

人のお役に立ちたいので挟みます・・・
愛犬が癲癇を起こしたらまず自分が冷静になるため、深呼吸してください。
慌てて抱きしめたりお顔を触らない方がいいです。
ぶつけるものや落下など周りの安全を確認してください。
あとは冷静に身体のどこからどのように始まったか、時計を見てどれくらい続くか、 声をかけながら目を見て意識状態を観察、メモを取ったり動画にすると後で治療の役に立ちます。

普通の癲癇は1~2分で治まります。
でもポッケは普通ではなく、重ねて発作を繰り返しました。
病院の駐車場で起きた癲癇とは違います。
重責発作と言われる危険な状態だと思います。

今まで元気で自分のワンコやニャンコがこうなる姿を見たことがない飼い主さんだと、妻同様に普通の精神状態では見れないことも多いと思います。

妻の状態も見ながら、ポッケの状態(脈・体温・意識・呼吸・眼球・・・)も観察してしっかり記憶していきます。
 発作を繰り返す危険な状態です。

座薬を入れると寝てしまいました。
でも眠ったと言うより意識も戻らないままで良くないのは解りました。 ・・・ダメかも・・・

心拍の強さや数、呼吸、肺の音、体温を確認し・・・妻に「まだ大丈夫」

大丈夫でないのは解っていましたが、妻も大丈夫ではないので、とりあえず落ち付かせます。
お風呂でも入ってお茶でも飲んで大丈夫やよ・・・なあ、ポッケ、大丈夫やな。

妻もショックや全身の緊張が病院から4~5時間も続き、呼吸を忘れそうになったり過呼吸になりそうだったり、そのまま失神しそうでした。
妻は、安心してお風呂へ入ってくれました。

余命は「うまくいって」1~2ヶ月って言われています。
放射線治療も断念しうまくいかなかったんだからそういうことです。 
解っているけど、ついて行けない・・・特に妻は・・・

妻が入浴中は絶対に頑張れよポッケ・・・ごめんな、まだアカンで、頑張ってな。
お姉ちゃんも頑張ってるから、もう少しだけ頑張れよポッケ・・・。

自分の判断が間違っていないかドキドキで何度も呼吸状態や体温・心拍を確認しました。
妻が少し落ち着きを取り戻し、それでも目を真っ赤にしてお風呂から出てきました。
覚悟と心構えをしてくれました。

よし、ポッケもアッコ(妻)も頑張った・・・

悔しい・・悔しい悔しい・・・ポッケを助けてあげられない、妻の世界で一番、今までの人生で一番大切なものを守ってやれない。

私:ごめん・・・アッコ・・・普通の癲癇じゃない・・・もうダメかも知れへん・・・もういいやろ・・・ポッケは十分頑張ったやろ・・・
妻:うん・・・今は寝ているからこのままがいい。元の可愛いポッケの顔になれたからいい。

ポッケ、本当に良く頑張った。ごめんな。治してあげられなかった。苦しい思いもさせたな・・・

そのまま2時間くらい二人で見守っていました。
妻と私の間で、寝たままゆっくりと最後を迎えました。


「いつか誰かのお役に立てる」と思いましたが・・・自己満足ですね。
自分のペットロス対策かもしれません。
またお客様に「店長・・・奥さん大好きでしょ・・」って言われそうです。
そう・・・妻もポッケも大好きです。


ごめんなさい・・・
お客様のワンちゃんネコちゃんも可愛いけど、やっぱり娘は可愛い!
高額だからか治療中の写真を頂けます。
放射線治療中のポッケのお顔・・・なんちゅう情けない顔してんや・・・怖かったやろ・・頑張ったんやな。
赤いのが憎き癌・・・
高度な設備でコンピュータでシュミレーションしながらの治療です。
すごいですね。
妻はほぼ毎日泣いて、毎日祈った・・・
神様・・・お願い・・・お願い・・・お願い・・・ 
ここの神社・・・何かあるかも!
ちょっと元気になった!
ちょっどだけだけと・・・十分、神様ありがとう!
何より宮司さんがめちゃくちゃいい人です。 
サプリや栄養学からマサージにツボからこの温灸までできることは全部やった。
温灸は良さそうです。身体を温めるのはいいことだし気持ちよさそう。 
南さんでは同じような病気で頑張っている全国の仲間に会えます。
19歳で放射線治療を乗り越えたにっきちゃん!
にっきちゃんも飼い主さんもすごい!
もうすぐ20歳だよね!頑張ってるかな!
またもやモンスター飼い主・・・
気候や状態・体温・心拍・体重も毎日・・・1日1~2枚。
モンスターなので獣医さんとケンカするのを防げます。
「私:1週間前に言ったでしょ!⇒獣医:聞いてません」ってならない。ぜ~んぶ書いてわたすから(笑)
獣医さんも嫌だと思います・・・「獣医:お腹張ってますね⇒私:3日前から」・・・・「獣医:その時はまだ・・⇒私:でも今張ってるんやから判断遅かったのでは?」
体重測るだけでも「点滴吸収するの遅い」とか病院だけでは解らないことが解ります。
飼い主の方が解るんだ!