病院や薬局で使われる薬品の大半は、ハーブに含まれる特定の単一薬効成分のみを科学の力で取り出したものです。 そのような医薬品は、即効性がある反面、副作用のリスクが高くなりますが、ハーブ療法は、薬草全体を使用するため、副作用などのリスクも低いといわれます。
また、ハーブにはビタミン・ミネラルや微量元素など、生命維持に欠かせない栄養成分が含まれており、それらの中から「効き目」のある単一成分だけを使うより、薬効成分が含まれる部位すべてを使用する「ホールプラント」、つまり根なら「根」・花なら「花」そのままを丸ごと使う方が、効果も高まり安全だと言われます。
健康とは、心身ともに調和とバランスの取れた状態といえます。 体は、臓器や微生物、精神状態などさまざまな要因が絶妙なバランスを保って存在しています。そのため、心身の機能は相互につながりがあります。不調を表す症状は、ただ単にその部位の調子が悪いというだけでなく、バランスが崩れて危険な状態になりかけている、またはバランスが崩れてしまったため、元に戻そうとしている反応と総合的には捕らえることができます。
偉大な自然が作り上げた「ホールプラント」には、何百・何千とも言われる化学成分が含まれており、それらが相互に影響しながら身体そのものを癒していきます。 例えば、単一の成分で一つの臓器を治療する医薬品とは違い、身体全体に影響を与えながら病んだ臓器を回復させ、本来持っている「自然治癒力」を引き出していくことが、「ハーブの目的」です。 一つの成分をどれだけ集めても、自然が作り出した「ホールプラント」が持つバランスの獲れた心身両面・身体全体を癒す力は到底かないません。 つまり、ハーブは医薬品と比べて比較的安全で効き目も穏やかで、病んでいる身体の一部分だけを治すのではなく、身体全体に働きかけるのが特徴です。 |