2013年12月

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今日はワンちゃんの歯石取りのお話です。

最近の獣医さん・・・やたら「歯石取り」をするし、すすめまくります。
確かに歯石が良いわけないのは解ってますが、あまりにもヒドイと感じることもあります。
毎年取るようにすすめたり、私は獣医じゃないので解りませんが、全身麻酔して取るほどかな?って思うこともあります。

年をとってくると、ある程度は歯石もできるし、歯がグラグラしてきたりします。
歯周病って状態で、歯と歯茎に隙間ができてきている状態です。
歯石も多少はみんなできるし、グラグラもほっておいてもそのうち抜けてしまいます。
でも、ごくまれですが、歯のバイキンが血管から入って心臓や脳で悪さし大変危険な状態になることがあります。
正直言って、むか~し昔は、今ほど「歯石取り」なんてしなかったですが、そんなことは滅多にないです。
滅多にないですが、ゼロではないです。
ですので、獣医さんにすすめられて、「ホントにしないとダメですか?」ってご相談がすごく多いですが、
「しなくても大丈夫だろ」って思いながらも、「しなくていい」とは言えないです。
グラグラも一緒で、大抵はそのままでも勝手に抜けますが、安易なことは言えません。
病院で抜いてもらった方が安心です。

獣医さんの歯石取りってほとんど全身麻酔ですよね。
そうでないとできないんです。
最近一部の美容室のトリマーさんは、麻酔なしで歯石取りをしてます。
やっぱり犬の扱いは、トリマーさんが一番「プロ」です。
実は当店でもできないかと思って少し調べています。
でもちょっと難しいですね。
歯石取りってなるとかなり医療行為に近いので、何かあった時に責任をとれるのかってとこです。
さっき言ったバイキンが心臓や脳で悪さをするお話しなんですが、実は「歯石取り」がきっかけになる可能性もあります。
獣医さんのやり方にもよりますが、歯石取りの日程が決まるとその5日くらい前から5日後くらいまで口内に良く効く抗生物質を出す病院がほとんどです。
歯茎を傷つけて出血したり、目に見えない傷もいっぱいできるし、歯が抜けてしまったりしますからね。
歯石取りをしている美容室では、まずそこまでしてません。

大切なワンちゃんをお預かりするわけですから、責任の持てないことはできないですし、お店としてもそのリスクは怖いです。
ある獣医さんに「そんなことして責任持てるのか?」「麻酔なしでできるわけない」って叱られました。
と言っても・・・トリマーさんって動きまくるワンちゃんをめちゃめちゃ切れるハサミでカットしているので、そっちの方がよっぽど危ないことしてますけどね。
それに、トリマーさんって採血とか歯石取りくらいすぐにできますよ。慣れれば獣医さんもビックリするくらい一人でちゃっちゃとできると思います。
何度も言いますが、あのハサミで全身カットなんてもっとすごいことです。
獣医さんがカットしたら全身血まみれで死んでしまうと思います。当たり前ですが・・・。
ちょっと「トリマーちゃんを舐めんなよ」って思ったりしましたが、それでも私のお店でするなら、「獣医さんより犬の扱が上手なトリマーによって麻酔なし」でなおかつ、バイキン対策でお薬を処方+血液検査・・・くらいはやりたいです。
だから無理です。残念。

とりあえず、予防ですね。
当店では、「ワンコ歯石トルン」をおすすめしてます。
この日記でもむか~し昔に実績の写真入りで紹介していますよ。

こんにちは。
店長の加登です。

今日は、「恐怖の扉」のお話です。

「恐怖の扉」とは、お店の出入り口の内側に作った木製の扉のことです。
何のためにあるか・・・って言うと、ワンちゃんの脱走防止です。
ワンちゃんの美容室で、一番大切なことは、カットの技術でもなんでもなく、何があっても「絶対脱走させないこと・怪我させないこと」です。
私は初めから「下手ですよ」って言っちゃったりします。
妻がトリマーなのですが、私がバルをオープンさせてからトリマー学校へ通い、他店では働いたことも無いですし、学校以外で教わることもありません。
だから本当に下手です。
それでもおかげ様でいつもご予約でいっぱいなのは、ワンちゃんを大切に思う気持ちだと思ってます。

「脱走」ですが、美容室やホテルなどお預かりする際には十分な注意が必要です。
車にひかれてしまったという話も聞いたことあります。
そんなことあるのかと思いますが、あるんです。
飼い主様からの受け渡しの時とかですね。
ちなみにワンちゃんやネコちゃんがパニくってしまう動物病院も多いので気を付けてくださいね。

ですので、もしももしも「あっ!」ってなっても、最後の最後にこの扉があれば、防げるのです。
偶然お客様のご来店があって外の自動扉が開いても、この木製扉はバネになっていてすぐに閉まるので外に行ってしまうことはほぼ無いです。


では、なぜ「恐怖」かと言うと・・・
ご来店するお客様が激減するからです。
恐ろし過ぎて外からの写真はお見せできませんが、外から見れば一目瞭然です。
完全にお客様を「通せんぼ」してます。
初めてのお客様は、入っちゃいけないみたいに感じます。
むか~し友人とお店のセミナーに行って来たことがあります。
ご来店を増やす方法として、「入りやすい入口」「入りやすいお店」を目指すよりも、「出やすい出口」「出やすいお店」を目指すべきだと習いました。
その通りなんです(笑)
当店なんて、わざわざ「出にくい」ようにしてます。
ぶらっと入ってしまったお客様なんて、出るタイミングが無いんです。
「キィ~」って開けて「バッタン」て閉めないと出られないのです。

10年以上前ですが勤めていた時に、やっぱりホテルのワンちゃんをお返しする時に、ワンちゃんが飼い主様にも気付かずダッシュしてしまいました。
来店が多くなるように(出やすくて入りやすい)入り口は開けっ放しだったので、外まで行ってしまったことがあります。
上司に、「危ないから入口は閉めておきたい」って言ってめちゃめちゃ叱られたことがあります。
「お返しの時に気をつけろ」って言われましたが、それは当たり前で、受け渡しなのでお客様のミスもありますからね。

当店のこの扉は5年くらい前に設置しましたが、本当にご来店はめちゃくちゃ減ります。
ビックリするくらい減ります。
8年前のオープンした時から付けていたら、オープンしてなかったかもしれません。
経営的に考えると、滅多にない「脱走」なんてリスクより、こっちの方がずっと深刻で、普通の経営者からするとかなりのおバカです。
もちろんご来店を減らさずに脱走を防ぐ方法も考えましたし、陳列棚とかを工夫して、入り安やすくて出にくいようにも多少はできますが、一番はやっぱり「入りにくいお店」にすることなのです(笑)。


以上、カットはガタガタで下手くそでも、ワンちゃんは大切にお預かりしますってお話です。
時々「恐怖の扉」を付けてる立派なお店があります。
そこは、「」で勝負してるお店です。

いつもありがとうございます。

昨日、獣医さんとお話をする機会がありました。
少し気になることがあったので聞いてみました。
「免疫性溶血性貧血」って言う病気についてです。
珍しい病気なのですが、今年当店のお客様の中でも3例もあったので・・・。

やっぱり今年は多いようです。
「異常気象」が原因じゃないかとのことでした。
10月末まで30℃を超すような日が続いたかと思えば、秋が無くて急に冬になったように感じます。
台風や雷・豪雨、竜巻などもすごく多かったですよね。
それらの気温や気圧の異常で、身体の調節がうまくいかず、そういった病気につながるそうです。

「免疫性溶血性貧血」は、自分の免疫作用で自分の血液を壊してしまい、重度の貧血に陥る病気です。
(自分の赤血球を有害なものだと身体が判断し、自ら壊してしまう)
死亡率も高く、治療も難しく長引きます。
ここで書くことに抵抗もありましたが、当店のお客様も1例は完治、1例は命の危機は乗り越えましたが闘病中、1例は亡くなってしまいました。
そんなお客様を例にあげるなど、たいへん失礼かもしれませんが、少しでも皆様とワンちゃんのお役に立てればと、お話しさせて頂きました。

残念ながら病気に勝てなかったお客様は、メールでご相談下さってました。
いつもご注文のたびに、最近のイタズラ話やその他近況をお話して下さってました。
一番初めは、「夏バテかな?」って言うお話がありました。
私は、いつも元気なワンちゃんなのに、「すぐに病院へ行ってください」と言わなかったことを、後悔し反省しています。
それもあって、獣医さんに教えてもらいたかったんです。

はじめは、「なんだか元気が無いかな?」程度の症状です。
ですので、飼い主さんは気が付かなくて当然です。
食欲不振、元気喪失、疲れやすいと言った症状が初期にあります。
貧血ですので、目の下(下瞼)や歯茎・ベロの色が薄くなります。
手足の先が冷たく感じることもあります。
ひどくなるとオシッコが赤くなったり、黄疸で体が黄色くなることもあります。
雌に多いです。2歳~3歳から8歳くらいまでに多いそうです。
昨日聞いた先生の話では、マルチーズやスピッツなど白いワンちゃんに多いそうです。
大きなワンちゃんほど、発見が遅くなったり治療が難しくなります。
直接的な原因は不明です。これと言った予防はできません。
もしこの病気になったら、できるだけ経験や症例の多い獣医さん、輸血などの体制が整った獣医さん、できるだけ預かってくれる(入院)獣医さんへ行くべきです。

それほど多い病気ではありません。
でも偶然か当店のようなお店で私が知っているだけで3例もあり、獣医さんでも明らかに今年多いとのことです。
これから年末年始に入ります。
「おかしいかな」って思ったら、早めに獣医さんへ行ってくださいね。