2015年8月

2

ドイツは殺処分が「ゼロ」の国です。
日本は、年間30万頭近く処分している国です。

そういうドイツの文化も取り入れたくて、ドイツの製品(ボッシュやザナベレ)を中心にお店をしています。
何でこんなに違うんだろうなあ~って常に考えるのですが・・・。

例えば・・ボッシュのオーガニックフード「ビオシリーズ」ですが、日本ではあちらで流通しているパッケージの上からさらに透明のチャック袋で2重にしています。
ドイツでは2重ではなくて、日本へ輸入されてから日本の輸入元がして下さっています。

すごくしっかりしていて評判です。
逆に言うと、あちらのパッケージが破れやすかったりで、そのままだとクレームが多くなります。
すごく値段も高い高級なフードなのにパッケージがダメだと言うクレームです。

もちろんパッケージはキレイな方が良いですし、売っている私がお客様に対して言うのはダメですが・・・
ここは本音で・・・

日本の飼い主様がオーガニックフードを選ぶのは、我が家のペットの「身体に良いから」だけではないですか?
飼い主様だけではなくて、売っているお店もメーカーも同じです。

じゃなんなの・・・

「エコ」です。
オーガニックって地球に農薬をまかないって言うエコです。
だからドイツの人は、オーガニックフードのパッケージのクレームが多くて2重にしている、エコ商材なのにパッケージにうるさい日本人のことを馬鹿にしているんじゃないでしょうか・・・
実は私も・・・輸入元を通じてドイツのボッシュ社にパッケージの破損が多いとクレームを言ったことがあります。
返ってきた返事は、たった一言。
「我々は、ビオ(オーガニック)フードを販売している。」

「わかっとるわい!」って思いました。
単純に日本人はキッチリしていて外国人はいい加減だとも思います。
でも、その時になんだか思うことがあったんです。
確かに売る側も買う側も、「エコ商材」としてほぼまったく扱っていない・・・
「外国人がいい加減」ってだけでなくなんだか違う、ドイツと日本では全然違う・・・
いろんなことが全然違うんですが、ここにも殺処分ゼロと30万の違いの一つがあるのかなって。
もしそうだとしたら、「身体に良い」ってだけじゃなくて皆さんにお伝えするべきことがあるんじゃないかなって。

ドイツでは、エコや地球環境を守るということから我が家のペットの健康までつながっているんですね。
「オーガニックフード」⇒「エコ」⇒「地球や環境を大切にする」⇒「森林や小さな生き物を大切にする」⇒「無農薬は身体にも優しい」⇒「我が家のペットも大切にする」・・・
海も川も森も、そこに住むすべての生き物達も大切にする・・「環境立国」って言うんでしょうか・・・。

日本でも飼い主さんの関心が高まって、ボッシュをはじめヨーロッパのフードやアメリカのフード、国産だって無添加の良質なフードがすごく増えました。
ペット達の食事は、まだまだとはいえ、かなりドイツに近づいています。
だけど殺処分ゼロと30万・・・食事は同じでも犬や猫にとっては天国と地獄。

環境やすべての生き物のことまで考えて長い歴史を歩んで行きついた良質なペットフードや文化・・・・・
それをお金になる部分だけヒョイって取ってきてお商売しているだけでは、いつまでたっても本当に生き物を大切にする文化を取り入れることはできませんし、殺処分ゼロにはなりませんよね。

オーガニックフードって、環境や地球、すべての生き物に優しくて、無添加で無農薬だからペット達の身体にも優しいフードなんですね。
逆言うと、地球環境やすべての生き物達、畑だって土壌だって、家畜だって、自然や生き物を大切に思えばオーガニックや無添加・無農薬フードに行きつくし、もちろんペットの身体にも優しい。
みんなが我が家のパートナーだけじゃなくて、自然や生き物に対してそれくらい優しくなれば何か変わってくるはず。

「パッケージのクレーム言うな」・・・みたいな日記になってしまいましたが、売れるように売ってるだけじゃダメな気がしたんです。

だけど・・・明日からも・・・お客様への気遣いと、他のお店に負けまいと自分の売り上げのことを思って・・・
本来は、地球や環境・すべての生き物達への愛情で包まれたオーガニックフードをプチプチで包んで、森林を伐採して製造された新品のダンボールでお届けする・・・。
いつかは、古新聞で包んでボロダンボールでお届けできるようになりたいですが、今の私の力ではできない・・・。

犬や猫を大切にする国は、エコや環境への取り組みも素晴らしいことが多いんですね。
見習いたいです。

心配りや気づかい、細かいことがキッチリできるのは、私達日本人が世界に誇れることです。
電車やバスがこんなに時間通りに来る国は他に無いそうですから。
だけど殺処分300,000頭は、誇れない。



オマケ・・
後で調べると、新品のダンボールもほとんど再生紙で製造されているそうです。
だけど、再生紙でも製造するときのCO2など考えると、できるだけボロボロなるまで何度も使った方がエコですよね。
それと基本的には新品のダンボールですが、特に大きいのは入荷の際のダンボールも使ってます。
殺処分の数ですが30万は手元にある5年ほど前の資料によるものです。ずいぶん減ってます。でもまだまだ。

今日は、自分の愛犬の自慢です。

いつもここでは「本音」でお話ししているつもりです。
ペットショップの店員だってオーナーだって、本当のこと言うと・・・
自分のワンコが一番可愛いんです。

それが一番です。
すべての飼い主さんが、そうであって欲しいし、そうあるべきだと思います。
そして、みんなが自分の愛犬や愛猫をそれぞれ精一杯の愛情で最後まで大切にすれば、殺処分は「ゼロ」になるはずです。

PCの整理をしている出てきた写真で、けっこう前の写真です。

我が家のシーズとプードルは、「超」仲良しです。
いつも一緒。
寝る時も目覚める時も・・・

ああ~可愛い愛娘達。
自分が生きている限り、娘達は大切にします。
皆さんもそうして下さい。

病気してすごく手がかかるかも知れない。
入院や手術にビックリするようなお金がかかるかも知れない。
できていたトイレができなくなるかも知れない。
夜鳴きするようになるかも知れない。
ご自身が転職したり引っ越ししたりするかも知れない。
仕事がうまく行かないかもしれない。
結婚したり離婚したりするかも知れない。
飼い主様が病気するかも知れない。

でも最後まで一緒にいてあげて下さい。
みんながそうすれば、殺処分は「ゼロ」になる。

 

 

あっち向いて
「ほい!」
あっち向いて
こっちも向いて
「ほい!」