薄いオシッコにご注意・・・
少しの前のインスタ投稿に「少し気になることがあってプー子の動物病院」と書いたので、ご来店時に何人かのお客様が心配して聞いてくださいました。
ありがとうございます。
ちょこっと書いただけなのに、気にかけて下さって驚きです。
報告を兼ねたお話です。
いきなりオシッコの写真ですみません。
左が2歳のチワワのぽちゅこのオシッコ
右が16歳のトイプーのプー子のオシッコです。
何か気が付きますか?
これで気になって検査に行ってきました。
結果は・・・
だいたい思ったとおりでした。
プー子のオシッコの色が薄いんです。
体調は元気なので、初期の腎不全だろうな・・・と思って・・・思った通りっぽいです。
猫ちゃんは高齢になるとほとんど、ワンコの多くが腎臓が悪くなってきます。
初期症状としては、「多飲多尿」とかオシッコの「色が薄い」があります。
腎臓とか肝臓って「沈黙の臓器」でして、症状が出てきた時はもうかなり悪いです。
しかも検査の結果に出てくるのもかなり進行してからです。
ですから「ある程度の年齢」になってくると、定期的に検査したほうがいいです。
検査結果に出るのも遅いので、検査よりも大切なのは、やっぱり日頃の観察です。
上記のような写真だと2頭で比べ安いですが、1頭ですとなかなか分からないかもしれませんが、やっぱり老犬老猫になると気にして観察して欲しいです。
いつも同じトイレシーツや砂を使うほうがいいです。
違うメーカーだと色が分からないです。
これくらいで早期発見できれば、全然違うと思います。
もちろん、トリミングでお預かり中にしたオシッコは良く観察して気になった時はご報告しています。
腎臓の検査は、従来主に「クレアチニン」を見てました。
3年ほど前から「SDMA]と言うのを調べられるようになりました。
「クレアチニン」の数値に異常が出る時は、すでに腎臓の機能は「75%」失われています。
そんなに悪くならないと数値に出てこないんです。
「SDMA」でさえも、「40%」の機能が失われています。
SDMAを調べることで、ワンコなら10ヵ月くらい早く、ニャンコなら17ヵ月早く発見できるとされています。
もっと早く発見したいですよね。
SDMAでも40%も失われているんですから。
それよりも早く発見するには日頃の観察です。
主治医は飼い主さんですよ。
あとは、そんなに難しいことではなくて、日頃から規則正しい食生活です。
オヤツも含めて。
プー子は、BUNやクレアチニンは異常なし。
SDMAの数字は「17」です。
15くらいまで正常とされており、19くらいまでは要観察・再検査をすすめられることが多く、20以上で腎不全の可能性が高くなります。
1年ほど前から色が薄くなってきているのに気が付いていましたが、SDMAも正常値でした。
でもこの時から悪くなってきているのはほぼ確信していました。
ですから、サプリや食事で腎臓への負担を減らしていたのにも関わらず、やや悪化したので少しショックでした。
皆様や客観的な評価はどうでしょうか?
「悪くなってるんだからダメ」か・・・
「かなり早期発見・・・悪化も遅らせてる」か・・・
ちなみに私は1年前から意識して食事やサプリを考えていますが、この時点では獣医さんは食事の制限やアドバイスは無しです。
今も無しです。
私が気にかけているだけです。
基本、タンパク質やリンを制限することになります。
確かに腎臓が健康なのにタンパク質を制限する必要はないですし制限しすぎても良くないですが、私からするとほぼ確信しており、「獣医さん遅い!」と思ってしまいます。
獣医さんは、プラスかマイナスしかないと言うか・・・
処方食(制限食・療法食)を使うか使わないかしかなかったりします。
(親切で丁寧な獣医さんもいます)
少し前に、お客様のワンちゃんが腎臓の数値がすごく高くて、獣医さんにかなり悪いと言われ泣いてご相談に来られました。
仔犬の時からおへそにヘルニアがあり、少し大きくなったので私が獣医さんをおすすめし、手術前の検査でたまたま分かったんです。
おへその手術どころでないくらい腎臓が悪い診断でした。
獣医さんの診断は悪く・・・処方食も指示だったのですが・・・私は良く知っているお客様なのでちょっと違いました。
そのお客様、「オヤツ」が多かったんです。
特にササミなどお肉のジャーキーです。
毎回私なりにひかえるようにお伝えしていましたが、ゴハン食べないと言うことだったり・・・
オヤツの「量」が多いと言うのが中々伝わりませんでした。
2キロほどのワンちゃんなので。
オヤツは食事の10%くらいですよ。
1か月に1キロもフードを食べない小さなワンちゃんなら、オヤツは1か月に100gも食べちゃいけません。
猫ちゃんのあのニュルニュルのやつとかもそうですよ。
(あげないで欲しいですが)
そのお客様も獣医さんに余命宣告くらい言われたので、改めてご相談に来て下さり、今回はさすがに泣きながら真剣に聞いてくださいました。
飼い主様はもう死んじゃうくらいのショックでしたが、この子の場合はまだ10歳にもなっていないので、私は分かっていました。
我が家のプー子と違って・・・
「オヤツが多いだけ」
獣医さんの指示もありましたので、一時的に腎臓食を食べてもらいましたが、数値は急改善!
しかも予想通り、その後は普通のゴハンでも大丈夫でした!
お肉のオヤツをやめたからです。
おへその術前検査で飼い主さん改心してくださって良かったです。
このまま腎臓を酷使し、あと数年遅かったら、本物の腎不全で長生きできなかったです。
獣医さんの指示で動物病院の腎臓食あげながら(低タンパク)・・・大量にオヤツを食べさせている(高タンパク)飼い主さんも多いです。
お話しがそれちゃいましたが・・・
プー子は元気です。
これからプー子と一緒にさらに学んで皆様のお役に立てるようにします。
腎臓もさらに得意科目にします。
また、獣医さんの手の届かないところや、獣医さんより早く、お役に立てるように頑張ります。
数値が悪くなる前に、獣医さんよりも早く、サポートやアドバイスをしたいです。
いつも嫌われますが・・・そんなに難しいことではなくて、多くの方がオヤツあげ過ぎですよ。
肥満やオヤツの量、食事のバランスや生活習慣で余命が決まります。
「この子長生きできないな」って思った子は本当に長生きできないです。
だから言い過ぎてしまったり言い方が悪くて、クレームになちゃったりするのですが・・・早く目を覚まして欲しいです。
獣医さんが言う前に、検査に出る前に、私が伝えますから・・・。
価値観の押し付けや、思い通りにならないと気が済まない私の未熟さもあり、時々失敗します。
まあまあしっかりした落ち込むクレームも頂きますが・・・
言葉に気を付けながらもこのまま行きます!